精神疾患を脳イメージングで診断できる時代へ(海外の研究) | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

実用段階ではないものの、精神疾患、発達障害の人を脳スキャンで診断でき、他の精神疾病/発達障害との鑑別も可能であると主張する論文が増えています。そこで、今回はそれらに関する研究情報をまとめてみました。

なお、精神疾患、特に大うつ病への認知行動療法、薬物療法の影響は脳イメージングで予測可能です(追記:2014年1月8日)。

参考記事⇒認知行動療法や薬物療法の効果を脳イメージングで予測できる時代へ

ここでは、強迫性障害、うつ病、双極性障害、統合失調症、初回エピソード精神病、AD/HD、自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群、アルコール依存症、コカイン依存症、サイコパス、反社会性人格障害、境界性人格障害、摂食障害、社交不安障害で「神経科学的診断」がある程度の精度で可能であるという研究をとりあげます。

現時点でこれらの鑑別技術は場面緘黙症の診断に直接的な影響は及ぼさないものの、自閉症や統合失調症などとの鑑別という意味では間接的な影響があります。あるいは社交不安障害との関係を明らかにする上で役立つ可能性があります。

日本の研究についてはこちらをご覧ください⇒精神疾患を脳イメージングで診断できる時代へ(日本の研究)

また、社交不安障害(社会不安障害)の神経科学的鑑別については「社交不安障害とパニック障害の鑑別診断がfMRIで可能」や「健常者と社交不安障害の鑑別診断がMRI、fMRIで可能」をご覧ください。

ただし、私は専門家ではありませんからあくまでも参考程度にしてください。人工知能分野?の難解な技術用語を用いていますが、実は私にもよく分かっていませんw。理解できない方は技術的な用語は読み飛ばし、何の精神障害/発達障害をどの程度の精度で鑑別できるのかという点に着目してお読みください。

また、論文のアブストラクト(要約)しか読んでいませんから、以下の内容は「要約の要約」ということになります。さらにほとんどの研究で、サンプル数は健康人を入れても30人以上、多くて200人だということも頭の片隅に入れて置いてください。以下の論文において人数に言及しているのは大規模な時だけです。

*注意:精度(正確性)に関しては感度(Sensitivity)と特異度(Specificity)という用語が登場します。感度は実際に疾患に罹患している者の内、陽性と判断される人の割合です。特異度は罹患していない人の内、陰性と判断される人の割合です。簡単にいえば、感度は罹患者を見つけられるかどうか、特異度は病気にかかっていない人を正しく除外できるかどうかの指標です。

●背景

精神疾患の診断は患者の主観的報告などに基づき、担当医が下します。ところが、患者の主観的報告では、客観的診断はできません。極端なことをいえば、嘘の報告さえすれば、仮病で病人役割を取得し、休むことさえ可能です。そんなわけで、客観的なバイオマーカー(生物学的指標)による診断が望まれるのです。

NIMH(米国国立精神衛生研究所)の所長、トーマス・ローランド・インセル(Thomas Roland Insel)氏は「Toward a new understanding of mental illness(精神疾患の新しい理解へ)」と題する講演をTEDTalksで行いました(2013年4月配信)。TEDTalksはTEDグループが主催する世界的な講演会で、無料でオンライン配信されています。

その要点は「stop thinking about “mental disorders” and start understanding them as “brain disorders.”(精神疾患を心の問題として考えるのを止め、脳の問題として理解していかなければならない)」です。少し言いすぎな感じもしますが…。

現に、NIMHはResearch Domain Criteria(RDoC)という新たな研究フレームワークを提唱しており、精神疾患の概念を症状だけに頼るカテゴリカルなものから、神経生物学的因子を考慮したディメンショナルなものへ変更する取り組みを始めています。

NIMHのRDoCに関する参考記事⇒精神疾患の診断:DSM、ICDの次は?

●先駆的研究

私が初めてこの種の研究領域で出くわした論文はBansal et al.(2012)です。Bansal et al.(2012)はMRI(磁気共鳴画像)で得られた脳画像に基づき、AD/HD(注意欠陥多動性障害)、統合失調症、トゥレット症候群、双極性障害(躁鬱病)、家族歴に由来する大うつ病のリスクが高い(低い)人を健康な人と弁別することに成功し、これらの障害の鑑別診断までできたと報告したのです。

実際にはそれ以前からこの種の研究は行われており、Soriano-Mas et al.(2007)は全脳MRI撮像により強迫性障害患者と健常者を77%~93%の精度で鑑別することに成功しました。

Marquand et al.(2008)はn-back中の脳活動をfMRIで計測し、サポートベクターマシンというパターン識別手法を適用しました。すると、2-back課題で単極性うつ病患者を健常者と65%の感度、70%の特異度で識別できました。3-back課題では予後を感度85%、特異度52%の精度で予測しました。

n-back課題はワーキングメモリの指標として使われるものです。

Fu et al.(2008)は悲しい表情を見ている時のfMRIデータにサポートベクターマシン分類器を適用することで、うつ病患者と健康人を86%の精度(感度84%、特異度89%)で鑑別しました。

Sun et al.(2009)は機械学習を組み込んだMRI検査による分類で、精神病性障害者と健常者を86%の正確性で弁別診断することに成功しました。この時の指標は灰白質密度でした。

Zhu et al.(2010)は機能的近赤外線分光法(fNIRS)と疑似フィッシャー線形判別分析を用いました。言語流暢性課題中の脳活動をfNIRSで計測、分析した結果、うつ病高齢者と健康な人を88%の精度で鑑別しました。

fNIRSは光トポグラフィとも呼ばれます。近赤外線による脳機能画像法で、安価で簡便なことが特長です。

Ecker et al.(2010a)はサポートベクターマシンを用いてMRIデータに基づき、自閉症スペクトラム障害の大人とADHDの人/健常者を鑑別診断することに成功しました。Ecker et al.(2010b)も同様にサポートベクターマシンを使ってMRIによる脳構造により、自閉症の大人と健常者を88%の感度と86%の特異性で鑑別しました。

Zhang et al.(2011)は母親の顔を見ているときの脳活動をfMRIで計測し、そのデータからベックうつ評価尺度(Beck Depression Inventory)の得点を予測しました。傍帯状回(ブロードマン32野)の活動だけで、臨床評定との一致率が89%(感度86%、特異度93%)になりました。

Costafreda et al.(2011)は音韻言語流暢性課題中の脳活動をfMRIで計測し、そのデータを機械学習で分析しました。すると、寛解状態の統合失調症患者を92%、気分が正常な状態の双極性障害患者を79%の正確性で鑑別できました。

●後続する研究(強迫性障害、うつ病、統合失調症、初回エピソード精神病、双極性障害)

その後も続々と論文が出てきています。たとえば、Weygandt et al.(2012a)は写真を見せている時のfMRIデータにより、強迫性障害患者と健常者を100%の精度で鑑別しました。用いた写真は中性的、恐怖喚起、嫌悪喚起の3種類でした。

Lu et al.(2012)はfMRIで計測した安静時の脳活動をベースラインとし、悲しい表情を見せた時の脳活動を分析することで、単極性うつ病患者と健常者を75~80%の精度で識別しました。

Guo et al.(2012)は安静時脳活動により、大うつ病患者と健常者をおよそ80%の精度で弁別しました。

Mwangi et al.(2012)は脳構造データによる大うつ病障害患者と健常者の鑑別診断の精度を90%まで高めることができました。特徴選択(feature selection)や特徴抽出(characterization)、サポートベクターマシン、関連ベクターマシンなどという私には訳が分からない機械学習を用いた結果です。

Zeng et al.(2012)はfMRIで計測した全脳安静時機能的結合にPermutation tests(並べ替え検定?)を適用することで、94%の精度(感度100%)でうつ病患者と健常者を弁別しました。最も弁別力があったネットワークおよび脳部位は、デフォルトモードネットワーク、情動ネットワーク、視覚皮質と小脳、扁桃体、前帯状皮質、海馬傍回、海馬でした。

Habes et al.(2013)は情動写真呈示中のfMRIデータに基づき86%以上の精度でうつ病者と健常者を区別することに成功しました。この時用いた方法はマルチボクセルパターン分析と線形サポートベクターマシンでした。

Ma et al.(2013)は小脳と大脳の間の安静時機能的結合で大うつ病患者と健常者を90%の精度で鑑別できたと報告しています。大脳で特に重要だったのは前帯状皮質、腹内側前頭前野、腹外側前頭前野、側頭葉、紡錘状回でした。

Zeng et al.(in press)はfMRIで計測した安静時機能的結合に教師なし機械学習を適用することにより、大うつ病性障害と健常者を92.5%の精度で峻別しました。鑑別診断に役立った機能的結合は帯状皮質の膝下部と腹外側前頭前野/腹内側前頭前野/上側頭回/辺縁系でした。

Guo et al.(2013)はサポートベクターマシンにより左右の脳半球間の機能的結合で、統合失調症患者、うつ病患者、健常者の鑑別診断が73–81%の精度でできたと報告しています。

Nieuwenhuis et al.(2012)は脳のボクセル単位による形態解析にサポートベクターマシンを適用することにより、統合失調症患者と健常者を約70%の正確性で鑑別することに成功しました。

なお、ボクセル(voxel)とはピクセル(pixel)の3次元バージョンのことで、デジタルデータで扱われる立法体(正規格子)の最小単位のことです。

Zanetti et al.(2013)は地域住民を対象としたMRIによる脳構造画像に基づき、初回エピソード統合失調症患者と健常者を73%の正確性で判別しました。しかし、1年後の予後、つまり寛解しているかどうかは58%の精度でしか予測できませんでした。

Hahn et al.(2013)はワーキングメモリ課題中の脳機能画像により、統合失調症患者と健康人を鑑別することに成功しました。76%の正確性でした。脳イメージングには多チャンネル近赤外光脳血流計測法(光トポグラフィ装置)、情報処理には確率的パターン認識という技術を用いました。

Iwabuchi et al.(2013)は7テスラMRIで得た灰白質/白質画像にサポートベクターマシンを適用することで、統合失調症患者と健常者を78%の精度で弁別しました。3テスラMRIでは67%でした。

なお、テスラ(T)とは磁束密度のことで、磁束の単位面積当たりの面密度を意味します。テスラ値が大きいほど磁力線が密集し、磁力が強いのです。したがって、MRIではテスラが大きいほど鮮明な画像が得られることになります。

Lin et al.(2012)は聴覚的事象関連電位(ERP)成分のミスマッチネガティビティとウェクスラー成人知能検査(算術、ブロックデザインテスト、動作性IQ)を組み合わせ、統合失調症患者と健常者を91%の精度で弁別しました。

Shan et al.(2013)は聴覚誘発電位P50による感覚ゲーティング機構、ウェクスラー成人知能検査(算術、ブロックデザインテスト、動作性IQ)、持続処理課題、喫煙状況に基づき、統合失調症の外患患者と健常者を90%の精度で識別しました。

Johannesen et al.(in press)はP50とP300という事象関連電位(ERP)を指標として統合失調症患者と健常者を71%の精度で峻別しましたが、双極性障害とは区別できませんでした。しかし、N100という事象関連電位とEEGスペクトル(脳波)を追加すると、統合失調症患者と健常者を79%の精度で判別でき、さらに双極性障害と統合失調症の識別も72%の精度で可能性になりました。

Borgwardt et al.(in press)はMRIによる脳構造データに基づき、初回エピソード精神病患者と健常者を87%、精神病リスクがある人(後に精神病を発症)と健常者を81%、精神病リスクがある人(後に精神病を発症)と初回エピソード精神病患者を80%の正確性で鑑別しました。

Rocha-Rego et al.(in press)はMRIで収集した灰白質データ、白質データのどちらを用いても双極性障害患者と健常被験者の鑑別を70~80%の精度でできたと報告しました。彼らが用いたのはMRIによる脳構造データにガウス過程分類器(Gaussian process classifiers)を適用する方法でした。

Almeida et al.(in press)は安静時の前帯状膝下部の血流にパターン認識を適用することで、激しい躁状態が現れる双極I型障害の女性と反復性うつ病患者の女性を81%の精度(感度83%、特異度78%)で鑑別することに成功しました。

本研究においては、脳血流の計測に血液スピンラベリング法 (arterial spin labelling)を用いました。

Grotegerd et al.(2013)は表情課題中のfMRIデータにパターン識別を適用することにより、双極性障害患者とうつ病患者を90%の正確性で鑑別診断することに成功しました。

●AD/HD(注意欠陥・多動性障害)との鑑別

AD/HDに関してはADHD-200 Global Competitionという国際的大会があり、そこで脳画像データに基づくAD/HDの分類/診断を競わせています。以下にもADHD-200大会に参加した研究報告があります。

Colby et al.(2012)は脳の構造的、機能的データによりAD/HDの人と健常者を55%の精度で弁別しました(チャンスレベルは39%)。

Cheng et al.(2012)は脳画像データにサポートベクターマシンを適用することで、AD/HD患者と健常者を76%の正確性(感度63%、特異度85%)で峻別しました。

Sato et al.(2012)はADHD-200の国際競争で自由に使える脳データを駆使し、混合型のAD/HDと不注意優勢型のAD/HDを67%の精度で弁別しました。

Sidhu et al.(2012)はADHD-200というデータセットを用いて、被験者の特性(年齢、性別、利き手、IQ、脳スキャンの場所)と安静時のfMRIデータを組み合わせ、AD/HD患者と健常者を76%の正確性で弁別しました。さらに健常者、混合型のAD/HD、不注意優勢型のAD/HDの鑑別も行い、その精度は69%でした。

Lim et al.(2013)はガウス過程分類法とMRIで計測した灰白質容量データに基づき、健康な思春期の人とAD/HDの人を約79%の正確性で鑑別しました。AD/HDと自閉症スペクトラム障害の区別まで成功しました。

●自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群との鑑別

Anderson et al.(2011)は脳の安静時機能的結合に基づき、自閉症スペクトラム障害の若者とそうでない者を79%の正確性で鑑別しました(20歳以下では89%の精度)。自閉症スペクトラム障害の家族内で兄弟姉妹を鑑別しても71%の正確性が確認されました(20歳以下では91%)。特に上頭頂葉、紡錘状回、島皮質前部、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN:default mode network)に異常が認められました。

なお、DMNとは実験課題をしていない時に賦活する脳ネットワークのことで、課題をすると活動が低下してしまいます。

Uddin et al.(2013)は脳ネットワークの1つ、Salience Networkに基づき、自閉症スペクトラム児と健常発達児を78%の精度(感度:75%,特異度:80%)で鑑別しました。別の独立サンプルでは83%の精度(感度67%、特異度100%)でした。自閉症の症状の内、特に限局性、反復性を予測できました。

Uddin et al.(2013)は前述のAnderson et al.(2011)とは違って子どもで鑑別できるということを示しており重要な知見です。ただし、それでも7~12歳で、これでは遅すぎますね。

なお、Salience Networkとは前帯状皮質と島皮質を中心としたネットワークのことで、顕著性の検出に重要な神経基盤です。Uddin et al.(2013)は自閉症児のSalience Networkが過活動していると述べています。

Bosl et al.(2011)はマルチスケールエントロピーと脳波(EEG)を用い、自閉症の兄/姉をもつ子ども(=自閉症リスクのある子ども)と健常児を80%の正確性で識別しました。9ヶ月齢での成果です。男児に限定すると精度が100%に達しました。12、18ヶ月でも70%~90%の精度でした。女児では6歳時点で最高の精度で、成長するごとに正確性が減少しました。

Ahmadlou et al.(2012)は脳波に基づき自閉症児と健常児を96%の精度で峻別しました。ただし、自閉症児9人、健常児9人とサンプルが少ないのが難点でした。

Duffy1 et al.(2012)は脳波コヒーレンス解析により、1から18歳の健常発達児571名、自閉症児463名を85%以上の精度で弁別しました。2から4歳、4歳から6歳、6歳から12歳に限定した分析では、鑑別精度は90%以上に向上しました。

Duffy1 et al.(2013)は脳波のコヒーレンス解析により健常者と自閉症スペクトラム障害患者/アスペルガー症候群者を弁別するだけでなく、92%のアスペルガー症候群の人を自閉症スペクトラム障害者と分けることに成功しました。

●(てんかん)、アルコール依存症、コカイン依存症

Acharya et al.(2012)は脳波に基づき、サポートベクターマシーンを訓練し、アルコール依存症(アルコール中毒症)患者と健常者を92%の精度(感度90%、特異度93%)で識別しました。

Shri et al.(2012)は30-50Hzのガンマ波(γ波)にパーセプトロン逆伝搬学習を適用することで、 アルコール依存症患者と健常者を99%の精度で弁別しました。

ただし、これらの研究はアルコールを飲んで酔っぱらっている状態と素面の状態を区別しているだけなのかもしれません(要約を読んだだけでは分かりませんでした)

Ping et al.(2012)はリカレンスプロット法と再帰定量化分析を脳波に適用し、ガウス混合モデルで被験者を分類することにより、てんかん患者、アルコール依存症患者、健常者を99%の精度(感度100%、特異度98%)で鑑別することに成功しました。

Elton et al.(in press)はストップシグナル課題中にfMRIで脳活動を計測することにより、コカイン依存症患者と健常者を80%~90%の精度(感度75%~85%、特異度89%~94%)で鑑別することに成功しました。

●その他(サイコパス、反社会性人格障害、境界性人格障害、摂食障害、社交不安障害)

Sato et al.(2011)はMRI撮像データに基づき、サイコパス患者と健常者を80%の精度で弁別しました(識別率はleave-one-out法による)。サポートベクターマシンもしくは最大不確実性線形判別分析に特徴選択アルゴリズムという方法を併用した結果です。

Tang et al.(2013)は脳の安静時機能的結合データに機械学習を適用することで、反社会性人格障害患者と健康人を87%の正確性で識別しました(感度77%、特異度97%)。鑑別に役立った脳部位は喫前部、上頭頂回、小脳でした。

Sato et al.(2012)はMRI脳構造データとサポートベクターマシンにより、境界性人格障害患者と健常者を感度80%、特異度80%の正確性で鑑別しました。鑑別に役立った脳部位は眼窩前頭前野、吻側前帯状皮質、後帯状皮質、側頭葉中間部でした。

Weygandt et al.(2012b)は食物刺激を見ている時の右島皮質の活動をアンサンブル識別器に通すことにより、体重が軽い健常者とむちゃ食い障害患者を86%の精度(感度82%、特異度90%)で弁別しました。体重が軽い健常者と神経性大食症患者の弁別は78%の精度(感度86%、特異度70%)でした。

腹側線条体の活動では体重が重い健常者とむちゃ食い障害患者を71%の正確性(感度59%、特異度82%)で弁別し、右外側眼窩前頭皮質の活動では神経性大食症患者と体重過多の健常者を86%の精度(感度79%、特異度94%)で識別しました(Weygandt et al., 2012b)。

むちゃ食い障害患者と神経性大食症患者の鑑別診断の精度は腹側線条体の活動により84%(感度82%、特異度86%)に達しました(Weygandt et al., 2012b)。

なお、むちゃ食い障害と過食症(神経性大食症)は違います。過食症患者には嘔吐や下剤服用などの代償行為が伴うことがありますが、むちゃ食い障害には代償行為が伴いません。

中国の四川省成都市にある電子科技大学のLiu1 et al.(2012)はヒト脳機能マッピング機構(OHBM)の会議において興味深い発表を行いました。サポートベクターマシンの力を借りて、fMRIで計測した安静時機能的結合に基づき、20人の健常者と19人の社交不安障害者を97%の精度で鑑別したのです(感度94%、特異度100%)。

最も弁別力があったのは右中前頭回眼窩部と右下前頭回三角部、それから左鳥距皮質と左上後頭回でした。

私の知りかぎり、健常者と社交不安障害患者を脳イメージングで鑑別した研究はこれが初めてです。ただし、まだ学会発表の段階で査読体制が整ったジャーナルへの投稿はされていません。

●雑感

人工知能分野の知識がない私には、これらの論文を読もうとしても分けがわからない数式が多数出現し、意味不明です。鑑別診断には機械学習という技術も絡んできているからだと思います。皮肉なことに学際的研究が盛んになればなるほど、個人的に論文を読むことが難しくなってきます。

脳画像データと臨床評価を突き合わせて「精度」を算出しているのですが、臨床評価自体が間違っていては元も子もありません。

個人的に疑問なのは合併症がある場合や治療が成功した場合の話ですね。合併があるとどのような分類になるのか?治療が奏効すると、健常者の枠組みに戻るのか?に関する研究は、今のところありません。もっとも私が知らないだけで実際には行われているのかもしれませんが。

コストパフォーマンスが課題でしょう。それに加え、運用法の問題もあります。疑わしい事例について、補助的診断のために脳検査を実施するのかそれとも積極的に脳スキャンの結果をDSM(精神障害の診断と統計の手引き)やICD(国際疾病分類)にとって代わるような形にするのか…。主診断が脳検査に基づく時代になったら、場面緘黙症はどうなるのでしょうか?

現段階では場面緘黙症については脳イメージングで診断するということにはならないと思うのですが、自閉症スペクトラム障害や統合失調症等との鑑別をするという意味では脳イメージング技術も役立つでしょう。ただし、その場合でも場面緘黙症に関する神経生物学的な研究が進展していないことには鑑別診断をするのは困難だと思いますが。

●引用文献(読んだのは要約だけです)

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
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マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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