私のTwitterで心理学者、神経科学者が緘黙症を認知 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
HOME   »   心理学的・行動経済学的な緘黙症の啓発戦略他  »  私のTwitterで心理学者、神経科学者が緘黙症を認知

問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

最初は緘黙症関係の情報収集のために使い始めたTwitterですが、じつはもうそれだけではなくなってしまいました。

私は大学で心理学を専攻していたので、だんだん欲深くなって心理学や神経科学の最新研究に関する情報をTwitterを活用して収得するようになりました。そして今では各種ニュースサイトや科学雑誌から最新論文の情報を発信するようになってしまいました。

心理学や神経科学の研究ニュースを発信するようになると、そのうち専門職(心理学者、神経科学者、精神科医、発達障害の専門家)の方々にフォローされるようになり、最初の頃は恐縮していました。しかし、あることがきっかけで、これを活用できないものかと考え、私をフォローしてくださっている専門家の方々と旺盛に?コミュニケーションを図る方針にしました。

TwitterやYahoo!リアルタイム検索などで「緘黙」と検索していらっしゃる方は、私がやたら「ツイート、ありがとうございます」と連発しているのを見かけたことがあるかもしれません。その相手は私をフォローしてくださっている心理学者や発達障害の専門家(もしくはその卵)の方々です。

○心理学者の間で緘黙症の認識率が低いと思ったことがきっかけ

そのきっかけとは心理学者(あるいは大学院生)から、緘黙症に関する私のツイートが気になっているというフィードバックがあったことです(ただし、事前に知っていたかどうかは不明)。

臨床心理学者や精神科医はともかくとして、基礎心理学者の中での注目度(おそらく認知度も…)は低いんだなあということを実感したわけです。実際、私が大学で心理学を学んでいても、緘黙症という言葉が授業中にでてくることはありませんでした。

少なくとも私の大学では、実験中心の基礎心理学を学んでいる限りは、臨床心理学や精神医学に関する大まかな知識さえ学ぶことはできませんでした。どうやら、基礎心理学と臨床心理学の壁は厚いようです。もちろん、自ら書物を読む方もいらっしゃるでしょうが、たとえその中に緘黙症がでてきたとしても、ほんの数行か数ページで記憶に残らないでしょう。

○私のTwitter効果

単なる社交辞令の可能性もありますが、「緘黙症を研究してもいいですよ」というお声をいただいたこともあります。緘黙児の研究で、学校での会話や友人関係が脳・言語・認知の発達にどれだけ重要なのか(または重要でないのか)分かるという記事と同じ趣旨のツイートでは研究者(の卵?)の方々から若干ながらも反響をいただいたこともあります。

また、自閉症スペクトラム障害と場面緘黙症の関係に関する私のツイートは数人の発達障害関係の専門家に影響があったようです。

もっとも、反響があったのはごく一部で多くのツイートは研究者や専門家の頭を素通りでしょう(他のツイートはお気に入りやリツイートが結構ある)。それに私なんかのツイートは危なっかしいです。

他の戦略として、心理学者や神経科学者の所属機関や大学、出身大学を調べたことがあります。その大学のHPで"緘黙"と検索し、情報がある場合は大学名とセットで緘黙症に関するツイートを配信します。母校の名前が登場することで専門家の方々の注意を引くことができます。

ただ、DSMの改訂が終わってから、パニック障害や抜毛症などまったく関係のないキーワードと一緒に、「違和感なく」緘黙(症)の文字を刷り込む余地がなくなることを危惧しています。

○私が注意(苦悩)していること

私のつぶやきでは脳や心理学に関する知識がないと理解できない内容もあり、それに辟易している方もいらっしゃるでしょうが、どうやら専門家の方々にフォローされ始めたようなので、一般人にも理解しやすい言い方との線引きが難しいと感じています。

ただ、あまり緘黙症の啓発ツイートばかりしてしまうと、せっかくのフォロアーさんが逃げてしまうので要注意ですし、そもそも私のような者が啓発をするのは危なっかしいので数量は抑える必要があります。

さらに、Twitterを利用している方は日本語を理解できる人の中でもごく一部です。したがって、緘黙症の名を全国に轟かせたいのなら多角的なメディア展開をしていく必要があります。

しかも、これがもっとも重要なことかもしれませんが、こんなことをしていると私の社会進出が遅れてしまいます。なにせ、心理学や精神医学、神経科学に関する最新の研究、論文情報を入手するのに毎日最低でも3、4時間、多い時は5時間もパソコンに縛られているのですから。

これを毎日継続しているせいか、眼が痛く、長時間座っているため身体にも悪いこと間違いなしです(ただし、わざと身体的な障害を負ってひきこもりから脱するという手段もあります)。

なお、私がTwitter上で流した最新の心理学、脳科学研究に関する情報は『心理学、脳科学の最新研究ニュース』というブログで配信していますし、私のtwilogでも閲覧可能です。ただし、間違っている可能性が多分にありますから、情報を利用される場合は必ず出典をご確認ください。

スポンサードリンク

Comment

スポンサードリンク

Trackback
Comment form
カテゴリ
ランキング
Twitter
スマートフォンサイト
Amazon書籍
場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

リンクについて
このサイトはリンクフリーです。リンクの取り外しはご自由になさって下さい。個別ページのSNSでの共有やブログ、サイトへのリンクも自由です。
プライバシーポリシー
当ブログはGoogle Adsense広告を掲載しています。Google Adsenseでは広告の適切な配信のためにcookie(クッキー)を使用しています。ユーザーはcookieを無効にすることができます。

なお、Google Adsenseで上げた収益は将来のホームレス生活を見越し、すべて貯金にまわしています。
免責事項
ブログ記事の内容には万全の注意を払っていますが、管理人はその内容の正確さについて責任を負うものではありません。

PAGE TOP