緘黙症の本、書籍 | 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
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問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。

柴垣文子『校庭に東風吹いて(新日本出版社)』を読みました。まず、あらすじ・内容などを書き記し、感想を書いてみたいと思います。ネタバレ注意です。

時代は1990年代3月末から1991年早春まで。京都府が舞台。主人公は三木知世という教師です。三木先生の転勤先に場面緘黙児の蔵田ミチルがいて対応に追われます。後半では三木先生の母親の世話に関する話題を挟み、最後に場面緘黙症のミチルの問題が再び話題になっています。登場人物に関する情報は以下の通りです(一部省略)。なお、著者の柴垣文子氏には京都府での小学校教員経験がおありです。

○登場人物紹介

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北村恵理(きたむらえり)『 アレハンドロの大旅行(福音館書店)』はひとことも話をしないイノシシが登場する童話の絵本です。どういうお話だろうかと気になったので読んでみました。以下、ネタバレ注意です。

子供向けの童話なだけにあらすじはシンプルで何も話さないイノシシ、「アレハンドロ」が話せるようになるために旅に出て目標地点である丘の頂上に達し、お家に帰ってくるというものです。実際、丘の頂上に到着すると大きな声をあげることができるようになり、その後も普通に喋ります。

ただ、はっきり言って内容は場面緘黙症(選択性緘黙)とは違うかなと思います。旅の最中に喋るタイミングを逃したり、他の動物(コンドル)が代わりに喋ってあげるなどで喋れなかったという場面が多すぎるのです。もちろん、旅に出る前はこのイノシシが「場面緘黙症」だった可能性は無きにしも非ずなのですが、いかんせん子供向けの童話ということもあってか状況説明が少なすぎるので判断不能です。また、同書には緘黙という言葉が一切使われていませんし、「喉が詰まったような感覚」の描写が1つもありません。単に発語発達が遅いだとか言葉の遅れがあるなどの理由でも説明できそうです。もっともこれらの説明だけでは後半で急に話し始めるシーンとは不整合になるので、説得力は高くありません。しかし、後半でのおしゃべりは文法的にも単純なもので、言葉の発達に遅れがあっても話せる内容かもしれません。このあたりのところは私に言語発達に関する専門知識が欠けていることもあり、判断できませんでした。

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私はかんもくガール: しゃべりたいのにしゃべれない 場面緘黙症のなんかおかしな日常らせんゆむ著・かんもくネット解説の『私はかんもくガール: しゃべりたいのにしゃべれない 場面緘黙症のなんかおかしな日常(合同出版)』を読みました。その感想を書いておきます。

らせんゆむさんのHP(http://www.spiral-kingdom.jp/2015/01/23/初著書-コミックエッセイ-私はかんもくガール-刊行のお知らせ他/)によると本書はコミックエッセー(コミックエッセイ・エッセイ漫画)に分類されます。らせんゆむさんの職業はイラストレーターということでその経験が十分に活かされているということでしょう。

以下、あらすじというより内容紹介?です。ネタバレ注意です。

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場面緘(かん)黙症とは?
ある特定の場面(例.学校)でしゃべれなくなってしまう症状を場面緘黙症といいます。言語能力や知能には問題がないにもかかわらず、話せないのです。一般的に場面緘黙症の人は自らの意思で口を閉ざしているのではなく、不安や恐怖のために話せないとされます。中にはあらゆる場面で話せない全緘黙症になる事例もあります。
プロフィール

マーキュリー2世

Author:マーキュリー2世
性別:男
緘黙経験者で、バリバリの現役緘黙だったのは小学4年?大学1年。ただし、小学4年以前はほとんど記憶喪失気味なのでそれ以前も緘黙だった可能性あり。現在も場合によっては緘黙/緘動が発動します。種々の研究に言及していますが、私は専門家ではありません。ひきこもり/自称SNEP(孤立無業者)です。

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