「問題を起こさない緘黙児は放置されるか?」という記事に追記をしました。3歳で「かん黙」があった園児5名の内60%が5歳までに「かん黙」を克服したという研究です。日本の調査になります。
2013.05.16
セロトニントランスポーター遺伝子は人前でのスピーチ中の扁桃体血流(Furmark et al., 2004)やSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の効き目(Stein et al., 2006)、偽薬(プラセボ)による治癒(Furmark et al., 2008)に関与していると主張している研究者がいます。
そして、今回の論文を著した研究グループはセロトニン遺伝子は赤面にも関係するというのです。赤面は交感神経系だけでなくセロトニンの影響も受けるとのエビデンスがあり、それが今回ご紹介する研究の出発点だったようです。
Domschke, K., Stevens, S., Beck, B., Baffa, A., Hohoff, C., Deckert, J., & Gerlach, A. L. (2009). Blushing propensity in social anxiety disorder: influence of serotonin transporter gene variation. Journal of neural transmission, 116, 663-666.
★概要
そして、今回の論文を著した研究グループはセロトニン遺伝子は赤面にも関係するというのです。赤面は交感神経系だけでなくセロトニンの影響も受けるとのエビデンスがあり、それが今回ご紹介する研究の出発点だったようです。
Domschke, K., Stevens, S., Beck, B., Baffa, A., Hohoff, C., Deckert, J., & Gerlach, A. L. (2009). Blushing propensity in social anxiety disorder: influence of serotonin transporter gene variation. Journal of neural transmission, 116, 663-666.
★概要
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2011.04.25
今回は社会不安障害の人で、遺伝子と扁桃体の興奮性、症状の重篤度に関する研究をご紹介したいと思います。結論から言えば、セロトニン遺伝子が短い人ほど不安が強く、右半球の扁桃体が興奮しやすいという結果が得られました。スウェーデンの研究です。
Furmark, T., Tillfors, M., Garpenstrand, H., Marteinsdottir, I., Långström, B., Oreland, L., & Fredrikson, M.(2004). Serotonin transporter polymorphism related to amygdala excitability and symptom severity in patients with social phobia. Neuroscience letters, 362, 189-192.
★概要
遺伝子解析を行わなかったTillfors et al.(2001)のデータを遺伝子情報を加え、再分析した研究です。ただし、Tillfors et al.(2001)は社会不安障害の人と精神疾患がない人を比較しているのに対し、今回は社会不安障害の人の中で、長い遺伝子を有する人と短い遺伝子を有する人の比較を行っています。したがって、社会不安障害の人しか分析対象にはなっていません。
社会不安障害の人のセロトニントランスポーター遺伝子の長さを調べています。その長さと扁桃体の活性や不安の強さの関係を分析しています。また、6~8人の聴衆の前でスピーチをする条件と1人でスピーチをする条件を設けています。各条件中に扁桃体の活動を、条件終了後すぐに不安の強さを評定しています。
その結果、短い遺伝子を1個以上持つ人は長い遺伝子だけの人と比較して、有意に不安が強いことが分かりました。ただし、この傾向はスピーチ条件に関わらず現れていました。
一方、扁桃体の血流は、公の場でスピーチをしている時に短い遺伝子を持つ人の方が有意に増加しました。この増加は右半球だけに生じました。
★コメント
Furmark, T., Tillfors, M., Garpenstrand, H., Marteinsdottir, I., Långström, B., Oreland, L., & Fredrikson, M.(2004). Serotonin transporter polymorphism related to amygdala excitability and symptom severity in patients with social phobia. Neuroscience letters, 362, 189-192.
★概要
遺伝子解析を行わなかったTillfors et al.(2001)のデータを遺伝子情報を加え、再分析した研究です。ただし、Tillfors et al.(2001)は社会不安障害の人と精神疾患がない人を比較しているのに対し、今回は社会不安障害の人の中で、長い遺伝子を有する人と短い遺伝子を有する人の比較を行っています。したがって、社会不安障害の人しか分析対象にはなっていません。
社会不安障害の人のセロトニントランスポーター遺伝子の長さを調べています。その長さと扁桃体の活性や不安の強さの関係を分析しています。また、6~8人の聴衆の前でスピーチをする条件と1人でスピーチをする条件を設けています。各条件中に扁桃体の活動を、条件終了後すぐに不安の強さを評定しています。
その結果、短い遺伝子を1個以上持つ人は長い遺伝子だけの人と比較して、有意に不安が強いことが分かりました。ただし、この傾向はスピーチ条件に関わらず現れていました。
一方、扁桃体の血流は、公の場でスピーチをしている時に短い遺伝子を持つ人の方が有意に増加しました。この増加は右半球だけに生じました。
★コメント
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